皆さんの高校時代はどんな制服でしたか。金沢市立工業高校ではこの春から男女ともブレザー型の制服に刷新しました。新しい制服で特徴的なのは、男子でも女子でもスカートやスラックスが選べる点です。制服の着用に選択肢が増えた背景を探りました。
朝、金沢市立工業高校の周辺で見られたのは学生服姿の男子生徒やブレザー姿の女子生徒。この春から制服が変わり、多種多様な生徒の姿が見られます。水野勝正副校長は制服の刷新について「創立100周年を令和10年に迎えるが、その前に制服を変えたいなという話がありまして、せっかくだから男女とも性差のないブレザーにしようと」と説明します。

様々な生徒の姿が見られるのは、これまでの制服も着用できるから。新しいデザインでは、男女関係なくスカートやスラックスが選べるとあって、スラックス姿の女子生徒も見られました。
スラックス姿で登校した室谷梨奈さん
「小中学校でスカートだったからこそ、スカートの不便さを少しわかっているのでスラックスで高校生活を送りたいと思いました」

防寒性や動きやすさといった機能性を重視したと話す1年生の室谷さん。母親はスカートを勧めましたが、「自分で決めたい」とスラックスを選びました。迷いはなかったと訪ねると、「周りから何か言われるかなと思ったが、何も言われなかったので安心した」と話します。

学校によりますと一部では制服が変わることへの抵抗感を示す声もありましたが、男女の区別をなくして選択肢を増やすことには反対意見は無かったと話します。
水野勝正 副校長
「保護者の方とか体験入学に来た生徒は選べるってやっぱり嬉しいと、そういった反響でした。例えば冬場にスラックスを履く子とか増えるかなと思います」
今はスカートを選ぶ女子生徒が多いですが、学校では追加購入を認めていて、今後、さらに多様な制服姿の生徒が見られそうです。