作品よりは目立たなくとも作品全体の印象を左右する、まさに縁の下の力持ち!そんな「額縁」の世界に注目してみました。
作品の魅力を最大限に引き出す「額縁」。異国情緒溢れるポスターから、ドライフラワー、陶器で作られた立体的なものまで、ありとあらゆるアート作品が枠に収められます。
白山市鶴来本町にある額縁専門店「額三」。迎えてくれたのは、三嶋公宏さんです。名刺に書かれた肩書は…「額装師」?一体どんな仕事なのでしょうか。

三嶋公宏さん
「同じものは2個と作らない。作品に合わせてどういった額にしようかとか、どんな色、形にしようかというのも全部バラバラなんです」
三嶋さんは絵画や写真など、作家の要望に合わせて額縁のデザインやサイズを決める、いわば額縁職人!およそ80種類の素材から作品の印象に合ったものを選び、店内の工場で一つひとつ組み立てていきます。その数は多いときで1日およそ100枚に上ることも。展覧会シーズンの今、額縁職人はまさに繁忙期の真っ最中です。
額縁の素材選びから仕上げまでを一手に担う三嶋さんにとって、重要なのはお客さんとのコミュニケーション。今回は特別に、MRO・牛田アナウンサーが撮影した写真にマッチする額縁を選んでもらいました!

牛田和希アナウンサー
「去年、兼六園で撮った写真があるんですけど、どうですか?」
三嶋公宏さん
「飾りたい場所の写真はありますか?あるとバランスを見て額縁を選べるんです」
牛田和希アナウンサー
「『レオスタ』のスタジオに飾るんですけど…」
三嶋公宏さん
「それなら木製のナチュラルなものか、オフホワイトの明るい感じのものがオススメです」
金城大学短期大学部で油絵を専攻し、卒業後は額縁職人として17年間メーカーに勤めた三嶋さん。以前は建具屋だったこちらの場所を改装し、おととし店をオープンしました。

三嶋さん
「元々アートは好きだったので、『好き』を仕事にした感じです。住宅も時代によってデザイン性は変わってくるので額縁もそれに合わせてアップデートして新しいものを作っていきたいと思う」