情報リテラシーの3原則・“エコーチェンバー”の恐怖

スマイリーキクチさんが講演で提唱しているのは、交通ルールになぞらえた情報リテラシーの3原則です。道路を渡るときに「止まる・見る・待つ」を教えられるように、ネットの情報と接するときにも同じ習慣が必要だといいます。

「止まる」・・・感情的になる前に、まず一度立ち止まる。
「見る」・・・フェイクニュースや危険の見分け方を意識して、情報を確認する。
「待つ」・・・発信する前に、その言葉がハラスメントや炎上の原因になりうるかを考える。

情報の発信者が普段どのような投稿をしているかを確認する。災害時・選挙時・事件事故の際は特にデマが拡散されやすく、最初から疑ってかかる姿勢が必要。

近年、スマイリーキクチさんが特に警戒しているのがAI技術の悪用です。2024年1月に発生した能登半島地震の際には過去の東日本大震災の映像が「能登の被害」として拡散され、警察・消防の業務を妨害するような偽のSOS投稿も現れました。

こうした行為の背景には、アテンションエコノミー=閲覧数を稼ぐことで収益を得る行為、さらにインターネット自体が持つ「エコーチェンバー」の構造があります。

SNSは利用者の好みに合わせた情報を次々と表示するため、自分の考えと似た意見ばかりが目に入り、「これが真実だ」という思い込みが強化されていきます。

スマイリーキクチさん 「自分の正しいをあまり見せつけず、情報化社会においては『分からない』に慣れること。世の中には分からないことがたくさんあって、深読みしないこと、深掘りしないこと。これが今、情報と接する上で1番必要じゃないかなと思います」