農業インフラの損傷は深刻…復旧工事のめど立たず

金蔵地区は、およそ10か所ある溜池から水を引いていますが、地震と豪雨の影響でため池に土砂が流れ込み、堤防に亀裂が入るなど大きく損傷。

田んぼに水を引くための用水路も被害を受け、地区の2025年の作付けは地震前と比べて1割程度と見込んでいます。

コメ農家 山下祐介さん「田んぼが無事でも水が確保できないのであれば、コメを作るのはなかなか難しい。今後のビジョンを検討していこうという動きが農業の分野において見えていないのが自分の中で一番の不安材料。危機感がある」

輪島市ではため池の復旧に向けて測量などを行っているものの、現時点で復旧工事のめどは立っていないといいます。

コメ農家 山下祐介さん「『金蔵のコメが食べたいよ』とか『山下さんの米が食べたいんだよ』っておっしゃってくれるお客様がいる中で、『全然ないんですよ』と言わざるを得ない状況が苦しい。2024年もダメだったし、2025年もダメというのはちょっと辛いかな」

顧客の温かい声に応えられない現状に、山下さんはもどかしさを抱えています。