「知らない人に×をつけるのも」有権者の関心が高まらない国民審査 何が問題?
有権者の判断が罷免に結びついたことがない国民審査ですが、これでは制度が形骸化しているのではという疑問も出てきます。
国民審査をめぐる状況について、金沢大学人間社会研究域法学系の山崎友也教授(憲法学)は、周知が不足していることをまず指摘します。

金沢大学人間社会研究域法学系・山崎友也教授「有権者にとって、最高裁の裁判官が何をやっているのかということがあまり伝わっていないということだと思う。そのあたりの情報提供をもうちょっとマスメディアとか選挙管理委員会を含めてもっとしっかりやっていくことで、有権者の関心を高めていく。そういうことがまず先行すべきなんじゃないかと思う」
10月16日、衆院選の公示の翌日に設けられた石川県内の期日前投票所で有権者に尋ねると、国民審査の投票は意識していないとの声が聞かれました。

有権者「あれ、わからないから書かない。だって全然わからない。身近に裁判って私たち一般の者にはないから。裁判官の経歴しかわからないでしょ、東大出とか金沢大出とか。だからあの〇も×もしない」「知らない人に×つけるのもあるし…というので、特に何も記入することはないという感じ」