「ふるさとの記録をとどめたい」自治会長が残す

下唐川仮設団地自治会長・加代等さん「記録にとどめていくのも大事な仕事かな。村の様子とか新しい情報とか入れて、この村がどのように復興していくのか記録に残すためにやっています」

加代さんが6月から執筆を始めた「下唐川団地通信」ふるさと復興の記録です。

現状を地域の人たちや外に出ていった人たちにも知ってもらいたい。

ふるさとの再生への思いを込め加代さんは、地域の1軒1軒を回り新聞を配ります。

下唐川仮設団地自治会長・加代等さん「だいぶ落ち着いた。戻ってこられたのが僕ら一番嬉しいので、作るのもずっと見とったので入っていただいて本当に良かったなと思って」

金沢市のみなし仮設住宅から入居した吉川玲子さん「5ヵ月ぶりに戻ってきた。ふるさとは空気が違う感じ。澄んでいるというかここに来たら胸がすっとする」

ふるさとの自然や空気。あたり前だった生活を取り戻すことこそ地震からの復興への第一歩だと加代さんは話します。

下唐川仮設団地自治会長・加代等さん「僕らはここができればいいと言うのではなくて、能登半島全体の復興がここから起点にして動いてほしいなという願いを持っている」

生まれ育った土地でこれまでと近い生活を続ける。

「ふるさと回帰型」の仮設住宅は、再び地域を再生させたいという住民の強い意思表示であり、ほかの地域のモデルケースとなる可能性を秘めています。