7月30日現在、石川県内では仮設住宅を6804戸建設する予定で、そのうちプレハブ型は4623戸、木造長屋型は869戸完成しています。

一方、馳浩知事が力を入れる「石川モデル」または「ふるさと回帰型」と呼ばれる木造戸建型の仮設住宅は、まだ6戸しか完成していません。この「ふるさと回帰型」仮設住宅の建設には、原則として建設用地の無償提供が条件になっていて、建設が進まない大きな障壁となっています。
県内で唯一、この石川モデルと言われる「ふるさと回帰型」の仮設住宅が建設されたのが、穴水町です。そこにはふるさとを再生させたいという強い地域住民の思いがありました。
田畑勝彦さん「半年以上ここで煮炊きと寝泊りとしていました」
穴水町の下唐川地区に住む農業・田畑勝彦さんの自宅は、1月1日の能登半島地震で大きな被害を受け大規模半壊と判定されました。

しかし田畑さんは、どこにも避難せず、自宅敷地内の事務所兼納屋で1人での生活を続けます。
田畑勝彦さん「初めは息子らもくればどう?という話もあったけど、村のこの状態を見ていたらなんとかせねばダメやと思って、残ってなんとか村の仕事をしていかなダメやなという思いでおりました」