石川県は20日から21日にかけて広い範囲で非常に激しい雨が降り、一時5つの市町に避難指示が出されました。能登地方では浸水や倒木が相次ぎ、住民が後片付けに追われています。

能登地方では20日、羽咋市で1時間に60ミリ以上の雨を観測するなど、各地で非常に激しい雨が降り、七尾市や志賀町などで一時4万人以上に警戒レベル4の「避難指示」が出されました。

志賀町に住む高齢女性は「ほんの2~3時間ほどのことだった。バケツに水を移すみたいな雨で、屋根からものすごく降った」と話していました。

七尾市石崎町の和倉温泉駅前では、男性が靴を手に抱え、はだしで冠水した道路を歩いていました。自宅に取り残され、消防のゴムボートで救助された女性は「(自宅前が冠水して)出られなくなった。ひどかった」と話していました。

鉄道のダイヤも大きく乱れ、JR七尾線は丸一日以上にわたって運転を見合わせました。和倉温泉を訪れたという東京の男性は「新幹線に接続できない。1週間いろいろな所を旅行して、最後の最後で帰れなくなった」と話していました。

石川県が22日までにまとめたところ、能登地方では今回の大雨で七尾市の笠師川など4つの河川が氾濫し、少なくとも26軒の住宅が浸水しました。