能登半島地震では、石川県内で9割の漁港や港湾が被害を受けました。

船だまりなどが損傷した珠洲市の飯田港では、国による修復作業がようやく完了しました。しかし、漁師の先行きへの不安は募ったままです。

濱野慶弘さん「1隻なくなったけど、何とか仕事はできるかなと」

珠洲市の漁師・濱野慶弘さんは、飯田港に係留していた漁船1隻を失い、今は、蛸島漁港でかろうじて残ったもう1隻で漁に出ています。

濱野慶弘さん「去年おととしの地震でやられて、修理しても、その前はコロナで全滅。やっている人の気持ちを考えたらみんな心が折れてしまうわね」

漁師の濱野慶弘さん

3月下旬から底引き網漁を再開しましたが、震災の影響か、これまで捕れていた水深が深い漁場に出ても、水揚げはほとんどありません。蛸島漁港は今も、段差やひび割れなど地震の爪痕が残ったままです。