「この酒米から日本酒を」
古くからの友人で、白山市の車多酒造の社長、車多一成さんが設備を提供しました。11日は車多さんから粋なサプライズが。櫻田酒造の銘柄がプリントされた作業着が櫻田さんに贈られました。
櫻田さん「おお、かっこいい!すみません…」

酒造りは泊まり込みで行います。櫻田さんは車多酒蔵の仕事も手伝いながら自社の酒をつくりますが、時折、珠洲への思いをにじませます。休憩中、熱心に新聞を読みます櫻田さん。熱心ぶりの理由を尋ねました。
櫻田さん「避難して新聞をとっていないので…じっくり座って新聞を読むことなかったですね」
震災後は金沢での避難生活ですが、やはりふるさとの様子が気になっていました。

そしていよいよ始まった酒造りの要、麹造り。珠洲から持ち込まれた酒米を使います。多くの人の手を借りながら、米が蒸され麹菌がふりかけられ専用の部屋に運び込まれます。
櫻田さん「またこうやってお酒造りが出来て本当にありがたいなと思っています。白山のお水で作るということで、本当に柔らかい味わいで、ふんわりした…そんな優しい能登を感じるようなお酒になればいいなと思っています」
2か月遅れで始まった新酒づくりは、仕込みが終わるまでの1週間ほどは泊まり込みの作業が続けられます。

会社の垣根を越えて生み出される復興の酒。来月中旬に初しぼりを迎えます。