「海底なら津波も」研究者が再三呼びかけ
2023年5月のM6.5の地震後、研究者の間では大きく分けて2つのシナリオが考えられていました。
地殻変動の解析結果では、全体的な変動は収束する傾向にあり、このままいけば地震活動が徐々に落ち着くのではないかと期待されていました。
一方で、研究者が最も懸念していたのは、沖合にある活断層の存在でした。日本海には、珠洲市の北岸に沿うように、能登半島の西側から佐渡の沖合にかけて活断層が走っていて、流体がこの断層に達した場合は「M7クラスの地震が起こる」とされていました。

金沢大学の平松良浩教授らは、2023年6月に珠洲市で開いた市民向けのシンポジウムで「奥能登は歴史的にM6~7クラスの大地震が発生している。海底活断層で地震が起こると、津波の危険も現実味を帯びてくる」と警戒を呼びかけていました。
それからわずか半年余り、震度7の揺れが能登半島を襲いました。