能登半島地震の被災地では、水産業にも大きな影響が出ている一方で、少しずつ生業再開の動きが出始めています。

石川県七尾市では特産の能登かきを扱う浜焼き店が20日、営業を再開しました。

「いらっしゃいませ!」

再開を喜ぶ客たち

久しぶりに店内が活気づいたのは、七尾市中島町の浜焼き店「かき処海」。
1カ月半あまりでの再開となった20日は、午前11時前のオープンとともに予約客が訪れました。

かき処海(石川・七尾市)

小松から来た客は「ほっとしました、応援したいです、すごく。」
かき処海の髙山智恵代表は「今が一番おいしい時期なので、いつもならお客さんがたくさんいるのに見られないのがつらかったので、少しでも早く営業したいという気持ちがあったのでうれしい」と、待ちわびた再開を喜びました。

訪れた客は、さっそく20日水揚げされたばかりの能登かきを炭火で焼き、能登の冬の味覚を堪能していました。

能登かき

店を運営する山下水産によりますと、津波によりカキの稚貝をつるす いかだが崩れ、半分以上が流される被害がありました。

いかだが流された漁場(山下水産提供)

1か月半続いた断水ではカキを洗うこともできませんでしたが今月10日の断水解消を受け、いち早く店を開けることを決めました。

山下水産の髙山純代表は「まさに今震災が起きて能登の魅力なるものが大きな被害を受けている。能登ガキの魅力を発信し続けることが私にできる復興支援であり私の使命であるかなと思っている」と話しました。

店では当面の間時間を短縮して営業を続けるということです。
観光資源の復活が能登再生の第一歩になります。