2歳で小児がんに 再発時の生存率は10%

「日常を過ごしているだけで悲しみが押し寄せてくる。ずっと一緒にいたいし、早く元気になってほしい」

母・鈴木瑠衣さんは涙を流しながら3歳(当時)の息子、幸之助君を抱きかかえました。

この時、両親は主治医から幸之助君の「5年生存率は50%」だと告げられていたのです。

幸之助君は元々、公園で走り回ることが大好きな活発な男の子でした。

しかし、2023年の2月、急に原因不明の発熱が2週間以上続いたのです。

病院で検査を受けると、腎臓の上の副腎に約11センチの“腫瘍”が見つかり神経芽腫と呼ばれる小児がんの一種だと診断されました。

すぐに抗がん剤などによる治療が始まりました。

薬の副作用で食欲がなくなり、やせ細っていく幸之助君。

父親の将さんは同年代の子どもたちと比べるとショックを受けると話します。

将さん「半年近く体重が増えていない。ちっちゃいし、喋れていない」

治療に時間がとられ保育園に通えず、友達と話す機会も少ない。成長に大切な日常は奪われていきました。

それでも、幸之助君は負けませんでした。

将さんが入院中の幸之助君を病院に置いて帰るとき、思わず寂しいと口にしたら「また会えるし!」と逆に励まされることもあったといいます。

幸之助君は標準的な治療を乗り越えました。

ただ、幸之助君は首のリンパ節などにもがんの“転移”が確認され、再発の可能性が高い高リスクと診断されていました。

治療を経て一旦がん細胞が確認されない状態になっても安心することはできません。

高リスクの神経芽腫の再発率は40~50%。再発すれば5年生存率はわずか10%程度とされています。

両親は再発リスクを下げるための治療を模索しました。