(城山団地で50年以上暮らす石田寿恵さん)「今若い人がまた(家を)買っていて、世代交代になっている」

城山団地北部町内会の加入世帯は、平成16年で860世帯を超えていましたが、現在は760世帯に。このうちおよそ100世帯は1人暮らしの高齢者です。石田さんも5年前に美則さんを亡くし、ひとりです。町内会は平成20年から高齢者の孤独死を防ぐため、見回り活動を続けています。

(石田寿恵さん)「まずは隣近所を見守りましょうと、それとなく見守りましょうと(活動を)作っていった。自分も一人暮らしなので、見守られている。お互いに見守ったり、見守られたり」

高齢化が進む一方で、団地ではここ数年、新たに家を建てる若い世代も増えています。石田さんは「昭和に比べ近所付き合いが希薄になった令和の今の時代こそ、次の世代には地域のつながりを大切にしてほしい」と話します。

(石田寿恵さん)「今まで通り絆が築かれていくような団地になっていってほしいと思う。隣近所助け合う、そういう絆、優しさというのかな。そういうのが今から求められるんじゃないか」

造成ブームから60年が経ち、高度経済成長期の受け皿から過疎・高齢化の時代の縮図へと姿を変えた「団地」。昭和の時代に一から築いた地域の絆を若い世代へどう受け継ぐか、問いかけられています。