
住宅団地を研究している鹿児島大学の小山雄資准教授です。
(鹿児島大学・小山雄資准教授)「1960年代ぐらいは、人口も右肩上がりに上がっていって、これから成長していくことが大前提にあったと思うので、(団地は)ある種の希望が持てる場所として当時イメージされていたと推測しています」

鹿児島市の主な団地の高齢化率は平成27年には市全体を超える25.8%になり、令和7年の今年、35%近くになると推計されています。高度経済成長期に造成された団地は、マイカーを持つ子育て世代を前提にしていました。
小山准教授は、「団地ブームだった造成当時と、人口が減少し高齢化した今の時代では“ずれ”が生じている」と指摘します。
(鹿児島大学・小山雄資准教授)「家族や世帯の似たような人たちが一時期に集団的に移り住んだことの影響が、いっせいに高齢化するというような形で出てきている。人口構成も変わったのに40、50年前の住宅団地に生活を合わせるのではなく、今の暮らしに住宅団地の空間や仕組みの方を合わせていくような発想が大事」