高知市長選挙で初当選を果たした桑名龍吾(くわな・りゅうご)新市長が30日朝、高知市役所に初登庁し公務をスタートさせました。桑名市長は「市民と同じ方向を見つめたオール高知市体制を築いていく必要がある」と職員に訓示しました。

29日、5期20年にわたり高知市長を務めた岡﨑誠也さんが退任。「行政に完結はない」と話していた岡﨑さんにねぎらいの拍手が鳴り響き、市政のバトンは新市長に受け継がれました。一夜明けた30日…

(リポート:尾上七海)
「午前8時過ぎの高知市役所です。まもなく桑名龍吾新市長が初登庁することになっていて大勢の職員や報道陣が詰めかけています。県都、高知市の歴史に新たな1ページが刻まれます」

桑名新市長はけさ8時半前、大勢の職員に拍手で迎えられながら市役所に初登庁し、「きょうからチーム市役所の一員、家族なので気軽に声掛けを」と挨拶しました。

(高知市 桑名龍吾 新市長)
「私は市民の中にどんどん飛び込んでいきたいと思っているし、自らが汗をかく市長になることをここに誓う」

このあと、およそ180人の幹部職員を前に「これまでの市政を踏襲するのではなく、時代の変化に着実に対応し市民と同じ方向を見つめたオール高知市体制を築いていく必要がある」と訓示しました。

(職員)
「若い世代への支援について話していたので若者や子供がすくすくと成長できて輝ける街にしていくということに期待する」

桑名新市長は就任後初めて、報道陣の取材に応じました。

(桑名龍吾 市長)
「市民32万人の命、財産を守っていかなけばならない、本当に重責を感じた。身の引き締まる思い」

20年の岡﨑市政から受け継いだバトン。12月議会に向け、物価の高騰を受けた補正予算案の編成など、桑名市政が本格的にスタートします。

(桑名龍吾 市長)
「12月議会は国の経済対策を受けての対応もしていかなければならない。物価高騰の問題なので、速やかに困窮する人たちに支援がいくように心がけていかねばならないと思う。その中でどのようなメニューを組むかを検討しているところ」

桑名新市長は公約に掲げていた中学生までの医療費無償化や西敷地の整備などは、来年度当初予算に反映させるべく、検討を進めると話します。「チェンジ」を掲げた選挙戦。とはいえ、20年の岡﨑市政のいいところは受け継ぎながら、桑名新市長なりの「新しい高知市」を目指します。

(桑名龍吾 市長)
「これからの高知市を作っていくが市役所だけで作れるものではない。市民のみなさんと市役所、同じ方向を見つめながら将来の未来を見つめて進んでいく。そこに新しい高知市ができると思っている」