「車いすの防災士」として活動する男性が、10日高知市で講演を行いました。

「車いすの防災士」として活動するのは高知市の桑名秀輔(くわな・しゅうすけ)さん。10日高知市で丸亀市の福祉団体を対象に講演会を開きました。

桑名さんは土佐中学校1年生のときに飲酒運転の車にはねられ、車いすでの生活を送っています。このような状況であっても桑名さんは県立大学で防災や健康栄養について学び、2017年には防災士の資格を取得しました。

現在は、災害時に支援を必要とする人の立場から防災情報などを発信しています。発声がうまくできない状態の桑名さん。講演会では自動音声を使って思いを伝えます。

(「車いすの防災士」桑名秀輔さん)
「災害時には僕たちにも人助けの依頼をしてください。僕たちにも人助けをさせてください。これが車いすの防災士として最も言いたいことです」

この他、自分の車いすのクッションを外す方法を知っておくことや、自分の体にあった車いすをもう一台持つことなど、車いすユーザーだからこそわかる「自助」の大切さを伝えました。

(参加者)
「(災害時は)体が持たない。そんなことも考えた。でも、諦めたらダメなんです。命を。自助でなにができるか、みんなで考えたい」

(丸亀市身体障害者福祉連合協会 西山忠明 部長)
「障害のある方も災害時に何かまわりを支えていける、何かの役に立つということが大事だと勉強させてもらった」

桑名さんは、災害時に支援を必要とする人の思いを伝えるポスター作りにも力を入れる方針です。