遺品はきれいに拭かれていた…自分を見つめなおし、心を整理したカウンセリング
▼渡邊達子さん「警察から、遺品が整ったと連絡がありました。燃えたかばんとか、あの子がつけていたであろう時計とかでした。本来であれば、かばんにしても、もっとすすがいっぱい、時計なんかも、真っ黒なのが普通だと思うのに、綺麗にしてから持ってきてくださったというのは、一目瞭然でした。」
「真っ黒になった時計とかを見ると、ショックが大きいだろうと思って、配慮してくださっているんだな、ありがたいことやな。優しいなみんな、と思いました。」
「カウンセリングに対しては、全然ハードルが高くなかったので、お願いしたら来てくださるようになりました。月に1回ペースで、今も来てくださっています。来ていただいてよかったと思っています。」
「家族だけだとどうしても、特に夫と私の間ですけど、一触即発みたいなこともやっぱり起こるんですよね。なので、カウンセリングはとてもありがたい存在でしたね。少し自分を見つめ直す、何を感じているのかを自分の中で整理整頓できる場所を与えてもらったなと思っています。」
――達子さんに続いて、美希子さんの兄、勇さんも話をしてくれました。勇さんはあの日、事件のことを、美希子さんの姉から聞きました。しかし最初は、「大丈夫やろ」と思ったといいます。「妹が関係しているわけがない」と…(後編に続く)