6月1日から、四国電力の規制料金が平均28.74%値上げとなります。料金値上げの背景や、この夏の節電方法などについて取材しました。

まず、電気料金には、電力会社が独自に決められる、オール電化の家庭などが対象の「自由料金」と、値上げの際に国の認可が必要な、自由化前から契約している家庭が多い「規制料金」があり、今回値上げとなったのはこちらの「規制料金」です。

県内の契約数は自由料金が17万件、規制料金は35万件ほどとなっていて今回の値上げで35万件に影響が出るということになります。自由料金については今年5月までに、全てのプランで料金が値上げされ、今回の値上げには含まれません。規制料金の、平均で28.74%の値上げ。その背景を四国電力に取材しました。

(四国電力 高知支店 広報課 山本敏巳 課長)
「今回の料金値上げにつきましては世界的な燃料価格の高騰に伴い、昨年4月分より電気料金の中の燃料費調整額の上限値を超過し、電気料金に反映されない部分の燃料費が大幅に増加してきました。こうした状況が続けば事業運営に深刻な状況を与え電力の安定供給の継続に支障をきたしかねないことから値上げをさせていただくこととなりました」

世界的な燃料の高騰が値上げの大きな要因ということですね。値上げによる金額の変化をみていきます。

例えばこちら一般家庭向けの「従量電灯A」は1か月あたり7382円から9537円となり2155円の値上げ。他にも小さな商店向けの「従量電灯B」は33385円から41471円となり8086円の値上げとなります。

現在は国の負担軽減措置が行われているため実際の料金は1キロワットアワーあたり7円割り引かれます。さらに、6月分・7月分に関しては平均燃料価格が、四国電力が定めた基準燃料価格を下回っているため割引があるということです。とはいっても、電気料金自体は上がっていることに加え、国の負担軽減措置も、今後どうなるかわかりません。これから暑くなり、一年の中でも電力を多く使う時期。私たちにできる節電方法を聞きました。

まず、冷房は設定温度を27℃から28℃にしたりフィルターを月に1・2回掃除したりすることでそれぞれ年間およそ1100円の節約になります。

雨で洗濯物の外干しが難しい梅雨の時期。乾燥機はまとめて乾燥し、回数を減らすことで、年間およそ1300円、自然乾燥と併用すると年間およそ12230円の節約となります。

冷蔵庫は中に食品などを詰め込みすぎないように整理整頓したり、放熱できるように壁から適度な間隔を空けて設置したりすることでそれぞれ年間1600円ほどの節約に。

トイレは使わない時に蓋を閉めることで年間1300円ほどの節約に。温水洗浄便座の場合夏場はコンセントからプラグを抜き電源を切るのも一つの手です。

炊飯器は4時間以上保温するなら電子レンジで温め直したほうが節電になります。電気ポットはお湯を保温せずその都度沸かすことで年間およそ4000円の節約になります。

また見落としがちなのが待機電力です。家庭の年間消費電力のおよそ5%を占めているといわれています。リモコンの電源ではなく本体の主電源をオフにしたり、コンセントからプラグを抜く習慣をつけると節電につながります。

燃料価格の高騰により行われた今回の値上げ。私たちができる節電で少しでも電気代をおさえるしかないですが、熱中症などにも注意が必要な時期ですので無理のない範囲で行ってください。