土佐くろしお鉄道は昨年度の赤字が過去最大となる6億9700万円あまりだったと発表しました。

土佐くろしお鉄道の発表によりますと2022年度の決算は、収入から支出を差し引いた経常損益が中村・宿毛線で4億4300万円あまり、ごめん・なはり線で2億5300万円あまりの赤字となり、赤字額は合計で6億9700万円あまりとなりました。過去最大の赤字で、6年連続で増加しています。要因は「コロナ禍や原油価格の高騰による影響のほか、車両のメンテナンス費用がかさんだため」だということです。

一方で各路線の輸送人員数と収入は、全国旅行支援の効果もあってともに前年度を上回っていて、利用客についてはコロナ禍前の7~8割まで回復しているといいます。

(土佐くろしお鉄道 金谷正文 社長)
「コロナ前と比べると約1割落ちた状況になると想定している。全体としての観光需要や四国、高知に(利用客が)今期・来期増えてくることが期待できますので、旅行需要を鉄道利用につなげていきたい」

ところで、四国の鉄道をめぐってはJR四国が27年ぶりに運賃の値上げを実施しました。土佐くろしお鉄道については…

(土佐くろしお鉄道 金谷正文 社長)
「運賃改定による効果が期待できないとして、JR四国に合わせた運賃改定は見合わせた。今後については経営状況も鑑みながら、関係者の意見を聞いた上でその都度判断をしていきたい」