海のデータを一括して発信する高知県のシステムが30日からスタートしました。その名も「NABRAS(なぶらす)」。魚の群れが波立つ「なぶら」のように、多くの情報が集まり活用されるようにとの願いが込められています。
30日から運用が始まった情報発信システム「NABRAS」。海水温や潮の流れなど、海のデータを発信するシステムです。漁業の生産性を向上させるため県が進めている水産のデジタル化=「高知マリンイノベーション」の一環として開発しました。「NABRAS」では黒潮牧場ブイのデータや県が蓄積した水産に関するさまざまなデータのほか、赤潮などリスクを軽減するための予測情報なども発信します。
(濵田知事)
「民間の企業、大学などの研究機関にも活用いただくことで漁業の操業の効率化につながるさまざまなプロジェクトが今後創出されていくことにつながっていくことにも期待をしている」
県内の漁業人口は30年前と比べて3分の1にまで減少し、担い手不足が大きな課題となっています。こうした中、「NABRAS」の活用で漁業の効率化を図り、生産性を向上させることが期待されます。
(県漁業協同組合 澳本健也 代表理事組合長)
「いままでだったらベテランの漁業者に付いて習ってなんとか一人前になっていくというプロセスがあったが、漁師になるためのハードルが少しは低くなってくるのかなと思うし、海に関心がない方も高知の海の状況がわかるのでいろんな関心を持っていただけたらありがたい」