高知の“Jリーグ元年”となった2025年シーズン。6月には、チームトップの10得点をマークしていたFW小林心がシーズン途中でJ2仙台に移籍し、コンプライアンスをめぐる3度の指揮官交代や、クラブ社長の交代など、ピッチ外での苦難も続いたシーズンでもありました。

最終的には、38試合で、10勝20敗8引き分け、勝ち点38で、J3・20チーム中18位。苦しいシーズンとなりましたが、J初年度はなんとかJ3残留を決めました。

成績だけを見ると、決して満足はできない、クラブにとっては厳しい現実を突きつけられたシーズンでした。

3月のルヴァンカップ(vs J1・ガンバ大阪)では6929が熱狂した。

しかし、かつて“野球王国”と言われ、“サッカー不毛の地”とさえ言われた高知に、史上初めて“Jクラブ”が誕生。“Jなし県”だった高知の週末はこの1年で、スタジアムに足を運び、結果に一喜一憂しながら、選手に暑いエールを送るサポーターの姿が多く見られるようになりました。

最終戦ではサポーターから、そんなクラブの健闘を称える声が溢れ、クラブ・選手・そしてサポーター全員が、来シーズンの巻き返しを誓っていました。

9月に就任した白石尚久監督

◆高知ユナイテッドSC 白石尚久 監督
「なんとかJ3に残留したことは、高知県民みなさんに約束を果たせたんじゃないかと思います。ただ、もう少し勝利をプレゼントしてホームで勝つところを見せたかったです。選手にも感謝したいと思います。ぜひ来シーズンも、応援していただければと思います」