牧野植物園で「タネ」に関する企画展が開かれています。地味な印象を持つ人もいるかもしれませんが、実は植物が生き残るための知恵と工夫がつまっています。

(尾﨑大晟アナウンサー)
「牧野植物園に来ています。今回の主役は花ではなくタネ。タネの秘密にせまる企画展ご紹介します」

高知市の牧野植物園で開かれているのは、「こんにちは、タネです。」と題した植物のタネに関する企画展です。今回の企画展で植物園が着目したのが、植物が命をつなぐためにタネを移動させる方法です。

(尾﨑大晟アナウンサー)
「植物は種(しゅ)を守るために、タネを遠くに遠くに飛ばそうとします。代表的なのがたんぽぽの綿毛です。風の力を借りて、遠くにタネを飛ばすんダネ。勉強になっタネ!」

同じ場所にとどまっていると山火事や病気で絶滅してしまうおそれがあるため、植物は風や水など自然の力を借りてタネを移動させる方法を生み出してきました。タネを運ぶためにわざと動物に食べられることを選ぶ植物もいます。企画展では世界中のタネの標本や模型を使って植物の生存戦略が紹介されています。

さらにどんぐりなどのタネで遊べるコーナーもあります。

(尾﨑大晟アナウンサー)
「オオオナモミのタネ、ひっつき虫ともいわれていて、みなさんも馴染みがあるのではないでしょうか。このタネをダーツのように飛ばして的に当てることで楽しむこともできます。子供の頃を思い出しますね」

(牧野植物園 加納幹 学芸員)
「植物にとってタネは命をつなぐ大きな役割を担っている。生き抜くための知恵、工夫が詰まっている。牧野植物園や自宅のまわりでタネを見つけたら、企画展を思い出してタネについて学んでほしい」

企画展は12月7日まで開かれていて、11月15日には、実際に園内のタネを採集するイベントも予定されています。