事故が発生した際の対応力の向上を図ろうと、JR四国が脱線事故を想定した訓練を行いました。
JR四国では事故や災害の発生を想定し、年に1回、警察や消防などと協力しながら大規模な訓練を行っています。7日の訓練は「列車走行中に運転士が踏切に進入する自動車を発見。停止しようとしたものの、自動車と衝突し列車が脱線した」との想定で行われ、JRグループと関係機関からおよそ200人が参加しました。
訓練ではまず関係機関への情報伝達の手順を確認。その後、警察や消防の協力を得て車内の乗客を安全な場所に避難させます。そして脱線した重さおよそ32トンの車両を油圧ジャッキを用いて線路上に戻していました。
(JR四国鉄道事業本部 長戸正二 部長)
「8月に予土線で落石により脱線している。そのときも復旧に非常に手間取った。どういう風に復旧するかを冷静に判断できるかが1つの大きな課題だと思っていてそういう意味で今回のことを社員が持ち帰り活かしてもらえたら」
JR四国によりますと管内で踏切内の障害物による脱線事故は平成8年以降起きていないということです。JR四国では今後も様々な状況を想定した訓練を実施し、不測の事態への対応力を高めていきたいとしています。