高知市では1日、重度の熱中症=「重症」で、高齢の男性2人が病院へ救急搬送されました。現場の救急隊員が「重症」と判断して患者が搬送されたケースは、今年初めてです。高知市ではここ最近、熱中症で救急搬送される患者の数が急増していて、高知市消防局が注意を呼びかけています。

高知市消防局によりますと、7月1日の午前10時~午後3時の間に、熱中症で6人を救急搬送したということです。内訳は、重症:2人、中等症:2人、軽症:2人です。高知県内には1日、「熱中症警戒アラート」が発表され、高知市の最高気温は、午後0時47分に33.1℃を観測していました。

◆「重症」患者1人目
 出動    :午後2時40分
 年齢・性別 :77歳・男性
 概要    :屋内で作業をしていた。
 救急隊到着時:意識は清明、歩行は困難。
 搬送時の体温:35℃
 その他症状 :脱力、胸の痛み
 →高知市内の病院へ救急搬送

◆「重症」患者2人目
 出動    :午後2時50分
 年齢・性別 :85歳・男性
 概要    :長時間、屋外にいた。
 救急隊到着時:意識もうろう(JCSⅠ-3)、歩行不可。 
 ※「JCSⅠ-3」は「自分の名前・生年月日が言えない」レベル
 搬送時の体温:39.4℃
 その他症状 :脱力、頻脈
 →高知市内の病院へ救急搬送

高知市では、6月1日~7月1日の間に、50人が熱中症とみられる症状で救急搬送されていますが、高知市消防局によりますと、ここ最近は搬送件数が急増しているということです。

暑さはこれから更に厳しくなると予想されていて、高知県内には2日も「熱中症警戒アラート」が発表されています。高知市消防局は、「不要・普及の場合を除いて、体調が悪いと感じたら無理をせず119番通報して救急車を呼んでほしい」と呼びかけています。

また、こまめに水分・塩分を補給し、無理せず休憩をとり、室内ではエアコンを稼働させ部屋を涼しく保つなど、熱中症には十分注意・警戒して対策を講じてください。