とさでん交通の2024年度の決算が先日、発表されました。売り上げは前の年度とほぼ同じ水準で、最終的な純利益は2期連続の黒字となりました。
とさでん交通によりますと路面電車や路線バスなど全ての事業を含めた2024年度の営業収益は、およそ46億7800万円と前の年度と同じ程度となりました。コロナ禍前の令和元年度と比べると86.2%に留まっています。営業損益はバスの購入費や修繕費などを合わせおよそ3億4700万円の赤字で、最終的な純利益は県や沿線自治体からの補助金を含め、およそ1億5500万円と2期連続の黒字となりました。
公共交通部門について路面電車は運賃の値上げで売り上げが伸びたものの、路線バスでは減便や路線再編などによりいずれも営業損益が赤字となっています。一方、高速バス事業は大阪線の需要回復により黒字に。貸切バス事業も運行台数の減少により、人件費や修繕費が減少し黒字となりました。
(とさでん交通 樋口毅彦 社長)
「一定のところまで来ていますけれど、まだまだこれから頑張らなければならない」
とさでん交通をめぐっては県と沿線自治体がコロナ禍で増えた債務の返済支援に合意していて、今後、会社による収益強化に向けた取り組みが注目されます。