20日、高知市で「シニア川柳」の表彰式が開かれました。年齢を重ね様々な経験をしてきたからこその感謝や喜びの思いが5・7・5の17文字に込められていました。

「シニア川柳」の表彰式は県社会福祉協議会が高知県内で活躍するシニアを表彰する「高知の輝くシニア大賞」のプロモーション企画として毎年行っています。「生き生きと活動するシニアに関すること」をお題に、今年は県内の75人から208作品の応募がありました。大賞に輝いたのは宿毛市の84歳、松岡陽一(まつおか・よういち)さんの作品。周囲の支えのおかげで生きていられる感謝をストレートに詠みました。

(大賞・松岡陽一さん)
「生かされて いつものあなたの 『大丈夫』。私が今こうしているのはあなたをはじめ多くの方の支えがあったからですよという感謝ですね。妻がちょっとした時に『いつもあなたのおかげよね』そういうことを言ったんですよ、ああ、そういえばみんなそうだなと思いまして。いろいろな苦労を重ねた人がよくこういう言葉を使うんです。あなたのおかげですと」

優秀賞に選ばれた黒潮町の89歳、高橋長子(たかはし・ながこ)さんはある趣味に全力で取り組んできた自分自身を称えました。

(優秀賞・高橋長子さん)
「よくやった ごついこの手に 金メダル。人が笑うんですけど草を引くのが趣味です。それで手はヤツデかグローブくらい大きくなりました。(2024年)7月に(川柳の)募集があって、そしたら清岡幸大郎さんから、櫻井つぐみさんが高知県92年ぶりに金メダルを獲ったということで何度もテレビに出ましたね。私もこの手の自分にご褒美をあげました」

お2人には健康の秘訣についてもお聞きしました。

(松岡さん)
「グラウンドゴルフは毎日!毎朝!雨の日以外は寒い時も暑い時も。けさもそれをしてここへ来たんですけどね、それが健康の秘訣だと思います」

(高橋さん)
「ひ孫ができましてね。このひ孫が会う度に『ひいばあ、ひいばあ』言って喜んで。成長が楽しみでね。1年生になってカバン(ランドセル)を買うまでは元気でおりたいと思って、だから死にたくないとなっているんです」

生きがいや夢中になれることがあれば、日常の中にある感謝や喜びに気づきやすくなるのかもしれません。そんなことを考えさせられた「シニア川柳」と作者の皆さんのお話でした。