ウミガメの産卵が多いこの時期に、学生たちが朝早くから調査を行っています。高知県内でウミガメを保護しようという動きが加速している中、学生たちもその一助を担っています。

夜が明けて間もない高知市の高知海岸。学生たちが探すのは、ウミガメの卵です。高知大学の海洋動物学研究室の学生らは、ウミガメの産卵が多いこの時期に、産卵に適する場所や環境などを明らかにするための調査を毎日行っています。県内の沿岸は、アカウミガメが黒潮の流れに乗ってくると見られていることから、全国有数の産卵地とされています。しかし、地球温暖化による海水面の上昇で、砂浜が狭くなってきていることなどから、産卵回数は年々減少。去年5月には、専門家らが情報共有を行う「高知海岸ウミガメ協議会」が発足し、ウミガメを保護しようという動きが県内で加速しています。学生らもメンバーとして、自分たちの調査結果や「ウミガメを守りたい」という思いを発信することで、その一助を担っています。

(高知大学海洋動物学研究室 久保桃花さん)
「貴重な生物なので、ウミガメが上がってくるという景色を守りたいという思いがあります。ウミガメの卵の保護や産卵・上陸の調査を今後も続けていけたらと思っています」

学生らは卵を保護した場合は、ふ化まで世話をした後子どものウミガメを放流する予定です。