■失われた「若々しい甘い香り」の秘密

イヤなニオイのお話が続きましたが、ここで少し視点を変えてみましょう。

私たちの体から発せられるのは、不快なニオイだけではありません。実は、人に好印象を与える魅力的な香り成分も存在しているのです。

それが「ラクトン」と呼ばれる成分です。

ラクトンは、まるで桃やココナッツのような、ほんのりと甘く爽やかな香りを放ちます。

研究によると、このラクトンは10代から20代の若年層の体臭に多く含まれていることがわかっています。

しかし、非常に残念なことに、30代を迎える頃から途端に体外への放散量が激減してしまいます。

このラクトンという香り成分、ただ「良い匂いがする」だけではありません。香りが人の心理に与える影響は絶大です。

臭いの強度を一定に保ったさまざまな香りを嗅いでもらうアンケート調査を行ったところ、「ラクトン」を含む香りは、嗅いだ相手に「若々しさ」や「魅力度」を格段に高く評価させるという結果が出ました。

つまり、見た目の印象すらも底上げしてくれる魔法のような香りなのです。

近年では、このラクトンを配合したボディソープなどが続々と発売され、大きな注目を集めています。

しかし、外から香りを付与するのではなく、自分の体の中から自然とこの甘い香りを生み出すことができたら、どんなに素晴らしいでしょうか。