日本の夏の夜空を彩る花火大会に、深刻な物価高が暗い影を落としています。愛媛最大級の三津浜花火大会の現状を取材しました。
松山の夏の風物詩、松山港まつり三津浜花火大会。毎年8月に開催されていて、去年はおよそ9000発が打ち上げられ、23万人あまりの観客を魅了しました。
今年で74回目を迎えますが、今、大きな課題を抱えています。
(松山港まつり振興会 山内一典事務局長)
「辛いです。正直辛い」
悩みの種は、深刻な物価高です。
全体の開催費用は10年前と比べ、およそ3割もアップしています。
全体の3割近くを花火代が占めていますが、ここ数年で一気に高騰したのは別の費用でした。
「設備関係。イス、テーブル、その他色々、借りるが、そこが軒並み上がっている」
イスやテントといったレンタル用品の費用です。
三津浜花火大会では、観客席に並べるおよそ6000脚のうち、半分以上を県外の業者から借りています。
輸送費などが重くのしかかり、レンタル関連費用は、3年前から1.5倍以上に膨らみました。
(山内事務局長)
「“じわっ"とではなく“ぐーん"と上がる。上がり率が非常に大きいので、予算を立てても、予算通りいかないケースもある。多め多めに予算は組んだつもりだが蓋開けてみると・・・」
全国各地で花火大会の存続が危ぶまれる中、企業側も支援に乗り出しています。
キリンビールは、製造している銘柄の一つ「晴れ風」の売り上げの一部をイベントを開催する自治体に寄付しています。
愛媛からは今年、松山市と愛南町が参加していて、寄せられた支援は三津浜花火大会の運営費にあてられます。
(松山市観光・国際交流課 栗栖洋平さん)
「地域のイベントは色んな課題、物価高騰や人手不足など色々あるが、そこを乗り越えないといけない。やはり市としても、しっかりバックアップして、将来にわたって長く続いて欲しい」
物価高騰に加え担い手の不足など、大会を取り巻く状況は厳しさを増していますが、それでも…
「まずは続けること。形がどうであれ、とにかく来た人に喜んでいただくこと。僕たちの先輩たちが築いてきたものを終わらせるわけにはいかないし、それを引き継いで次の世代がやってほしい。そのためにできることはしたい」
これからも夏の思い出の1ページに花火が刻まれるよう、模索と挑戦は続きます。








