ちょっと「よそ行き」な雰囲気が薄れて本音が

(山地所長)
「ちょっと個別の事件なので、若干抽象化するところもあるかもしれませんけれども、裁判官は基本的には証拠とか主張書面を見ながら、事実を認定したり判断していくということで、それまでの現地に行くまでのイメージとしては、客観的な形状であるとか、音であるとか、そういったものは出ているので、それである意味足りてるのかなと、判断するには足りてるのかなという風に思っていたところですけれども、実際にその現場というか、現地に行って、実際の家の様子とか、あるいは実際に生活している人たちの生の声を聞くことで、その人たちも裁判所には来ていたんですけれども、裁判所に来たときは、何て言うんだろう、ちょっとよそ行きというか、そういったところもあるんですけど、やはり生活の場では、いろんな本音も出てきますし、またその背景としてはですね、少し、それぞれのご家庭の、細かくは申し上げにくいんですけれども、それぞれの方とか、ご家庭の生活スタイルが変わったりとかですね」

「いろいろな、今まで記録とか証拠には、ちょっと出てこなかった事情も出てきまして、その中で、対立はしているけれども、話し合いの糸口っていうのが、ヒントになるようなものが、いくつか現地を見ることによって得られたということがありましたので、まず、それ以来、いろんな事件を担当してきましたけれども、現地が問題になるような民事事件においては、可能であれば、できるだけ、建築事件とか土地の事件とか、そういったものが多いんですけれども、できるだけ現地を見せていただいて、その中で、事件の実情とかを、肌で感じながら解決を考えるというようなことをするようにしてきましたけれども、そのきっかけになったような出来事だったかなというふうに思います」

(記者)
「何かその愛媛にゆかりのある書籍を読まれた経験があるとか。愛媛で行ってみたい、こういう体験をしてみたいがあれば教えていただきはい」