去年9月に一部が折れた愛媛県の松山城の堀端に祀られている八股榎お袖大明神の大エノキについて、残った幹を伐採することとなり、17日に関係者らが作業の無事を祈願しました。
堀端に祀られている八股榎お袖大明神で行われた祈願には、地元の奉賛会や国交省の職員らが出席し、作業の無事を祈ってお祓いを受けました。
八股榎お袖大明神の大エノキは去年9月に一部が折れ、社の屋根や窓ガラスが壊れるなどの被害が出ました。
折れた木は撤去したものの、残った幹が道路側に倒れるおそれがあるとして、国交省が根元を残して伐採することを決めたということです。
この大エノキには、江戸時代後期に松山城の森にいた「お袖狸」が移り住んだという伝説があり、商売繁盛や縁結び、健康などにご利益があるとされています。
(八股榎お袖大明神奉賛会・西野元茂会長)
「昔から引き継いできたことなので、この木を切ること自体が僕らとしては心残り。松山城ができた時からあるものらしいので、それをずっと歴史的に残してもらえたら」
伐採作業は18日夜から始まり、壊れた社は奉賛会が寄付で集めた費用をもとに、伐採の完了後に修理を行うということです。