東日本大震災で釜石市は震度6弱を観測し、川崎さんの住んでいた鵜住居地区は甚大な被害を受けました。
当時、学校の体育館にいた川崎さんは、学校からおよそ1.6キロ離れた高台まで率先して避難できたのは震災前から取り組んでいた防災学習の成果だと言います。

(川崎杏樹さん)
「私自身、防災学習に取り組んできたおかげで、3月11日助かることができたと感じています」
8月8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宮崎県で最大震度6弱を観測しました。

気象庁は運用開始以来、初めて「南海トラフ地震臨時情報」の「巨大地震注意」を発表し注意を呼びかけました。
一方で、岩手県が対象となっているのが「北海道・三陸沖後発地震注意情報」です。

日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード7程度以上の地震が発生した場合、その後にマグニチュード9クラスの巨大地震が発生する可能性があることに注意を促すものです。
2022年12月の運用開始以来、発表されたことはありません。
情報が出された場合でも、実際に巨大地震が発生する可能性は100回に1回程度となっています。
現在、認知度が低い状況にある後発地震情報について、岩手大学の山本英和准教授は岩手県にとっては軽視できるものではないと指摘します。

(岩手大学 山本英和准教授)
「2011年の3月9日にマグニチュード7クラスの地震が起こって、その2日後に、東北地方太平洋沖地震が実際に起こっているんです」