牛柄マスキング!? テスト車に貼るカモフラージュの模様を考案

阿比留さんが12年前に手掛けた、現在の新型車開発に欠かせないものがありました。
(チーフエキスパート 阿比留和昭さん)
Qこれは何ですか?
「クラウンクロスオーバーという車。牛柄マスキングと呼んでいるが、それを貼ったもの」
試作車を公道でテストする際、車体の形がバレてしまわないための‟カモフラージュ”。シマウマが白黒の縞模様でライオンの目を欺くように、模様があることによって、人の目では車体の形が分からなくなるのです。阿比留さんは、このカモフラージュの初代となる「渦巻き柄」を11年前に開発しました。
(チーフエキスパート 阿比留和昭さん)
「最初はテストのつもりで作ったら、そのまま商品になっちゃった。渦巻きじゃなくてもよかった。『誘目性』というのがあれば、基本的には変な模様があれば」
この車は、2022年「新型クラウン」として発表されました。何度もテスト走行を重ね、乗り心地などを細かくチェックした後、ようやく世に送り出されたのです。
(チーフエキスパート 阿比留和昭さん)
「大事なのは、われわれが持っている技能を最大限発揮してもらうタイミング。『みんながやらなくちゃいけない』とか、そういうことだと思う。それを伝えるのが、自分の役割」