原点の「人力織機」を復元!「先人の技術と挑戦を後進に伝えたい」

これまで、様々なエンジンの木型を作り続けてきた木の匠、剣持さん。その経験と匠の技を活かして、いま取り組んでいる事があります。トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎の父、豊田佐吉が130年以上前の1890年に発明した「豊田式木製人力織機」の複製です。
(シニアエキスパート 剣持正光さん)
「自分が経験したことのない工程がいっぱいある。最終的に作り上げられるか、めちゃめちゃ不安だった。どちらかといえばチャレンジしていきたい」
自ら三次元のソフトを使って図面を書き起こし、削り出す部品によっては0.02ミリという精度が求められる中で、数年かけて完成にこぎ着けました。「電気自動車」「自動運転」「IT化」など、100年に1度の変革期と言われる自動車業界ですが、そのベースを支えているのは今なお「人間の感覚」なのです。
(シニアエキスパート 剣持正光さん)
「100年前に織機から車業界に変わった。本職の織機を倒す勢いで、チャレンジしながら車に変えていった。先輩たちは100年前にそれをやっている。だから、われわれができないわけがない。大変だけど、これからモビリティ企業になると勇気を持って、自信を持っていこうと、こういうものを通して伝えたい」
先人たちの挑戦と多くの匠ともいえる技術で進化してきたトヨタ自動車。これからもその変革は後進に伝えられ、続いていきます。
CBCテレビ「チャント!」10月18日放送より