住民からの要望を受けて…水路の上に車道も

歩行者・自転車専用の赤い路面は双方向にいつでも通れますが、車道側は“逆転式一方通行”が取り入れられた珍しい橋。

時間帯によって、一方通行の方向が変わる道路は他でも見られますが、橋は「日本で唯一ここにしかない」とかずまるさん。歩いて橋を観察してみると、路盤の下に水路が通っています。

(道マニア・かずまるさん)
「ここは水路が通っている『大井川水路橋』。昔、大井川の右岸側は水資源が不足していて、水資源が豊かだった左岸側から農業用水を引っ張ってくる目的で建設された。水路の上に車道も設け、車が渡れるようになった」

大井川水路橋はこの地域一帯の農業を活性化させ、お茶やみかんなど名産品の栽培に大きく貢献しています。

現在の大井川水路橋は二代目で、初代は昭和35年に架設。当時は歩道しかなかったそうですが、平成19年に橋を架け替える時、住民からの要望を受けて水路の上に車道も付けられました。

全長732メートル、送水量は毎秒10トンを誇り、これは40秒で25メートルプールを満杯にするほどの勢い。水路に負担がかからないよう重量制限を設け、1車線にして交通量を抑えているとのことです。