「父が落とした爆弾かもしれない…」

ボブさんが訪れたのは名古屋市中区のビルの屋上。目の前では太平洋戦争時の不発弾の処理作業が行われていました。シリアル番号などから80年前の3月19日B29が落とした焼夷弾と特定されたこの爆弾は、ボブさんの父親が落としたものかもしれないのです。

(記者)「(1945年)3月19日に父親は上空を飛行していた」
(ボブ・フレミングさん)「もしかしたら父が落とした爆弾かもしれない。80年前に父が(上空で)何を感じたのか理解するのは少し難しいですが…とても心動かされる光景です」

26年前に亡くなった父、ロバート・フレミングさん。

終戦の前の年、1944年に陸軍航空隊に入り、B29の搭乗員として東京や九州など日本列島を合計32回爆撃。うち6回は名古屋への爆撃、約7800人が亡くなったいわゆる「名古屋空襲」でした。

息子のボブさんが名古屋空襲と向き合うきっかけとなったのは父の死後、遺品から見つかったこの写真。

「NAGOYA」と書かれ、日付は1945年3月12日。名古屋への空襲を上空からレーダーを通して撮影されたものです。