中学校は養護学校に入る選択肢もありましたが、姉や同級生と同じ学校に行きたいという本人の希望で、地元の公立中学校に進学。

美術や家庭科などの実技教科は通常クラスで、国語や数学などの主要教科は支援学級で授業を受けています。

数学の授業を受ける未来さん

数学の授業の様子を取材させてもらうと、練習問題に苦戦する未来さんの姿がありました。

鉛筆を持つ手には、今も麻痺が残っています。

高次脳機能障害の影響もあり、数学は一番の苦手科目ですが、問題を理解できるまであきらめません。

未来さんの数学の教諭
「難しい問題に対しても、やっぱり理解しようとして、何度も自分に質問をしてくれたりとかして、本当に分からないものはその場で解決するぐらいしっかり取り組む生徒です」

何事にも一生懸命に取り組む未来さんですが、どれだけ頑張っても、結果が出ないこともありました。

未来さんの母・昌代さん
「中学校に入った当初は、やはり同級生のみんなと少しでも同じでありたいっていう気持ちが強かったと思うので、みんなと同じ勉強で内容で一生懸命頑張ってたんですけれど、やっぱり記憶障害があったり、注意障害があったりして、頑張っても結果がなかなか出なかったり、難しいところもあって、少し落ち込んだりすることもありました」