「声をかけてもらったり、歩のエピソードを色々聞かせてもらったり、慰めのお手紙をもらったり。
中には家に来られて、玄関で黙って立って一緒に泣いてくださる方もありました。皆さんのその言い方とか表現というのは色々です。でも、そのあたたかい気持ちは十分伝わってきました」

一方で、中谷さん夫妻の元には誹謗中傷の手紙や電話もあったといいます。

「親の育て方が悪かったんだろう」
「女の子なのになんで高専なんかに行かせたんだ」
「売名行為だ」
そんな、心ない言葉をかけられることもありました。

中谷さんは事件が起きた原因について様々なことを考えました。

「命の教育がもっとされていたら、歩は今でも生きていたのかもしれない。そんな思いで私は今、学校でのお話や、矯正施設で加害者に直接語りかけるという活動を始めました」