病棟での看護師不足は深刻で、残業時間が減らないことへのストレスや後輩看護師に十分な指導時間を割けられないことへの申し訳なさなどを感じていますが、女性が特に懸念するのは、患者への影響についてです。

病棟勤務の看護師の女性(20代)
「看護師が不足していると、患者さん1人当たりに割ける時間も必然的に減ってしまいます。時間や人手に余裕があれば、患者さんが満足のできる清潔ケアをしたり、コミュニケーションをしっかりとって患者さんに寄り添える時間がありますが、業務量が多いせいで、入浴や爪切りなど、緊急性の低いケアは後回しなってしまいます。
なかには、ナースコールを自分で押せない患者さんもいるので、定期的に様子を見にいく必要があるのですが、他の業務があり過ぎると、様子を見に行ける頻度も少なくなってしまいます。痰が詰まっていないか、転倒していないか、心配が尽きません」

また、1人当たりの業務量が増えると、心身ともに疲れてしまい退職する人も少なくないといいます。人手不足への悪循環につながりかねません。