野生下で生まれたトキの幼鳥が6月30日、佐渡市内の水田の畔で死んでいるのが確認されました。佐渡自然保護官事務所は両脚の骨折などが確認されたことから、このトキは交通事故に遭い死んだ可能性があると話しています。

佐渡自然保護官事務所によりますと、6月30日午後6時30分ごろ佐渡市役所から「水田の畦にうずくまっているトキがいると地域住民から通報があった」と連絡がありました。
職員が両津地区の現場で負傷したトキを見つけ、佐渡トキ保護センターの獣医師に連絡しましたが、トキは獣医師の到着前に死んだということです。
その後、佐渡トキ保護センターの獣医師が確認したところ、両脚の骨が折れていたほか、腹部の皮膚の擦り傷、内臓出血が見られました。トキが発見された水田近くの道路には、トキのものと思われる血痕があったことから、トキは車などの固い物体に衝突した可能性が考えられるということです。死亡が確認されたトキは、今年野生下で生まれた幼鳥でした。
佐渡自然保護官事務所は「野外で生息するトキの数が増えてきたため、他の動物と同様に事故に遭う可能性がある。負傷したトキを見つけたら、佐渡トキ保護センターの野生復帰ステーションに連絡を」と呼び掛けています。