佐渡市では和太鼓を使って、お年寄りを元気にしようという太鼓教室があります。佐渡市を拠点に活動する太鼓芸能集団「鼓童」の元メンバーが、和太鼓を使ってお年寄りを元気にしようと奮闘する笑顔あふれる太鼓教室です。
佐渡市の両尾地区。廃校になった小学校の体育館に市民が集まり、太鼓教室が開かれています。佐渡市が主催するこちらの教室は、その名も「さどんどん」。
参加者は65歳以上、およそ10回の教室で、体操なども交えながら太鼓を楽しく学んでいきます。目的は介護予防です。
「しんちゃん先生~!」

太鼓を教えるのは、「しんちゃん先生」こと十河伸一(そごう・しんいち)さん。実は世界的にも有名な太鼓芸能集団・鼓童に在籍していたプレーヤーで、世界30か国、1000回以上の公演で演奏したほか、太鼓講師としても様々な人に太鼓の魅力を伝えてきました。

【“しんちゃん先生”十河伸一さん】「太鼓をやっていると、どんどん元気になる。ストレス発散、笑顔になって仲間作りにもなる」

しんちゃん先生は、佐渡市の職員を経て「NPO法人サードフィールドさど」で活動を続けています。世界で演奏してきた太鼓のチカラで、今度はお年寄りを元気にしたいと考えたのです。

太鼓を叩く時は全身を使うため体力がアップするそうです。また、頭を使うゲームなど、認知症のリスクを下げるメニューも取り入れています。

さらに教室に参加することで、閉じこもりを防止して生きがいづくりにつなげて欲しいという思いもあるそうです。
【“しんちゃん先生”十河伸一さん】「いろんな人が来て、楽しく叩くことによって、いろんな話ができたり、つながりができる。まだまだ長い人生を楽しく生きていくためのお手伝いをさせていただく」

太鼓の音と共に体育館に響いていたのが、参加者の笑い声です。回を重ねるごとに、チームワークも生まれ、表情も生き生きしていきます。
【参加者】
「日頃、家にいても運動しないんですけど、ここに来るとみなさんと顔見ながらにこにこしながら体を動かせるのはとっても楽しいこと」
「和やかに楽しくが太鼓教室のもっと知らない人でも友達になれるの教室」

地域文化に根付いている和太鼓を使った佐渡ならではの、この取り組み。笑顔あふれる時間が参加者をそして地域を元気にしてくれそうです。
(2019年7月「BSN NEWS ゆうなび」放送)