クマやシカといった野生鳥獣の狩猟者が射撃の腕を競う全国大会で、新潟県勢が快挙です。県勢として初めての団体優勝に加え、個人部門でも優勝・準優勝となり、15日、知事に快挙を報告しました。

花角知事を表敬訪問したのは、安全狩猟射撃全国大会で団体優勝した、大関光男さん(阿賀町)、江口里江子(上越市)さん、澤野崇さん(十日町市)の3人のメンバーです。
大会は、全国各地の狩猟者が出場して9月に岩手県で開催。クレー射撃のように射出された円盤を撃って得点を競うもので、3人は合計156点を取り、2位(東京・148点)に大差をつけて優勝しました。県勢の団体優勝は初めてということです。
さらに、大関さんは61歳以上のBクラスで優勝、江口さんは女性の部であるCクラスで準優勝に輝きました。

前日に会場入りして練習したという大関さんは「好天に恵まれて実力を十分に発揮できた。今回は確実に優勝できるなという自信があった」と話しました。
江口さんは、9年前に東京から移住して林業に従事しています。

江口さんは「林業を通して鳥獣被害を見てきた。射撃を通して銃の腕前を磨いて、準優勝できて光栄」と話しました。

花角知事は「『緊急銃猟』が始まり、確実な射撃ができる技量を持ったハンターが必要。今回の成績は県の猟友会のレベルがいかに高いかということの証。県民も心強く思っていると思う」と活躍をたたえました。

懇談では、県内でも出没が相次ぐクマに関する話題も…。

これについて、新潟県猟友会の池田富夫会長は「今年は異常。クマが増え、人慣れしたクマが多い。猟友会では “新世代クマ”と言っている。人里の近くで生まれて育ったので体格が大きい。100キロクラス」と実情を訴えました。

新潟県内のクマの出没件数は2025年度、9月末までで1232件と過去最多となっています。

澤野さんは「猟友会のメンバーの高齢化が進んでいて、世代交代をしていかなければいけない。団体優勝をきっかけに仲間が増えて、今後の有害鳥獣駆除に尽力できるメンバーが増えたらいい」と話し、全国的にも懸念されているハンター不足の解消に期待を寄せていました。