泉田裕彦氏が指示した『福島第一原発事故の検証』は2016年、米山隆一知事に引き継がれました。

「〈福島第一原発事故の原因〉の徹底的な検証、〈原発事故が私たちの健康と生活に及ぼす影響〉の徹底的な検証、そして〈万が一原発事故が起こった場合の安全な避難方法〉の徹底的な検証の『3つの検証』がなされない限り、再稼働の議論は始められないという立場を堅持して対応する」

泉田氏の路線を受け継いだ米山氏は『3つの検証』の枠組みを作りましたが、在職中に再稼働議論を始めるまでには至らず、『3つの検証』は花角英世知事へと引き継がれ、2023年に報告書が取りまとめられます。

米山氏は今回の花角知事の判断に対し、「どんなものであれ、知事の決断には一定の敬意を表する」としたうえで、こう話しました。
「私の感覚としては、決して実効性のある避難計画を示したものでもないし、私として賛同できる表明ではない」
また、「検証は論点の列挙だけで何ら結論を出していない」とし、さらに、県が行った被ばく線量シミュレーションも不十分だったと指摘します。
「まさに福島第一原発事故の検証ということですから、それとほぼ同規模の事故があった場合をすべきだったと思うし、それについてさらに交通も含めたシミュレーションもできるはずなのにしなかったので、検証はまったく進んでいなかった」













