またニセ警察官らによる特殊詐欺被害です。
新潟県長岡市に住む70代男性が渋谷警察署の警察官を名乗る女らに、キャッシュカード2枚をだまし取られる被害に遭っていたことが分かりました。
警察によりますと10月6日、男性宅の固定電話に「ネット銀行」を名乗る男から電話があり、「あなたの氏名、口座番号が漏れていて、詐欺グループが男性の口座を30万円で買ったようです」「男性について警察が調べるので協力してください」などと言われたということです。
その後、渋谷警察署の警察官を名乗る女に電話が出て、「あなたの氏名、生年月日が漏れています」「あなたの口座を30万円で買った人がいて、30万円の流れを調べる必要があるので、キャッシュカード、暗証番号が必要になります」などと言われ、SNSで連絡を取ることになり、『渋谷警察署の女性警視』を示すニセの警察手帳の画像も送られてきたということです。
さらに、検事を名乗る男から「守秘義務があるので、絶対に誰にも言わないように」などと言われた男性のもとに、10月8日に警察官を名乗る女から電話があり「口座内の金の流れを調べるのに、キャッシュカードが必要。後日、お返しします」などと言われました。
話を信じた男性は、女の指示どおりに封筒にキャッシュカード2枚を入れ、自宅の郵便受けの中に置き、SNSで暗証番号を伝えたということです。
その後、郵便受けの中に入れた封筒は無くなっていたほか、10月14日に金融機関から男性に連絡があり、詐欺被害に気付き、警察に届け出ました。警察によりますと、男性の口座からはあわせて700万円が引き出されていたとみられます。
警察は特殊詐欺事件として捜査するとともに、被害防止のため、以下の点に注意してほしいとしています。
・警察や検察がSNSや通信アプリを使って相手とやり取りすることは絶対にありません。また警察手帳や逮捕状を見せることはありません
・警察や検察が「差押許可状や逮捕状が出ている」などと電話で話すことは絶対にありません
・警察や検察が「誓約書」などをSNSでやり取りすることは絶対にありません
・「新しい口座に資金を移してほしい」「暗号資産に資金を移してほしい」などと「お金の話」が出たら詐欺を疑って、警察に相談してください
・インターネットバンキングのIDやパスワードは他人に教えないでください
・警察官を名乗るものから電話で捜査対象になっていると言われた場合は、詐欺を疑い、電話を切って最寄りの警察署に相談してください










