新潟県新発田地域振興局の官製談合事件を受け、再発防止策などを議論してきた有識者会議が報告書を取りまとめました。再発防止で重要だとしたのが「相談しやすい環境づくり」です。
花角知事に報告書を提出したのは、事件を受けて設置された有識者会議です。
有識者会議 中村葉志生座長
「二度と発生しないように、また県民の信頼を損なうことがないように、また不幸な人を出さないように取り組んでもらえたら幸いです」
2023年に発覚した県新発田地域振興局の官製談合事件では、当時の農村整備部長が公共工事の入札前に業者に予定価格を漏らしていたとして、有罪判決を受けました。

また、県の内部調査で歴代7人の農村整備部長も予定価格などを漏らしていたことが判明。有識者会議は組織風土や内部統制について議論し、再発防止策を検討してきました。

1日の会合で取りまとめた報告書の中で、歴代部長の間で「上手に付き合ってね」といった伝達はあったものの、予定価格の漏洩に関する「具体的な引継ぎはなかった」と結論付けました。

一方で、歴代部長が誰にも相談できずに違法行為を続けていたことを踏まえ、組織としての相談しやすい環境づくりが不十分だったと指摘。
また再発防止策の一つとして、利害関係者からの不当な要求に職員が臆することのないよう、トップがメッセージを発信するよう提言しました。

花角英世知事
「再発防止に向けて、メッセージの発信というところは意識してまいりたい」
県は、行動規範などをまとめたリーフレットを新たに作り、全職員に配布するなどして、再発防止に取り組んでいくとしています。