魚沼産コシヒカリの新米のネット販売の予約がJAのサイトで始まりました。その値段は5キロ5500円。各地のコシヒカリの値段は一体いくらになるのでしょうか。

新潟県 柏崎市で始まった「コシヒカリ」の稲刈り。

柏崎市の独自ブランド米「米山プリンセス」の認証を目指すコメ農家、重野貴明さんの田んぼで通常よりも2週間ほど早い収穫です。

コメ不足に対応するため実証的に「早植え」を行ったコシヒカリです。

【重野農産 重野貴明さん】「 早刈りという形でどこよりも早いコシヒカリということで、これが米山プリンセスになったらなお良い」

自社ブランドのコメも販売する重野さん。コシヒカリの値段については…
【重野農産 重野貴明さん】「作業とか肥料とかそういうところに見合った金額で提示している」

早生品種を中心に新米が店頭に並ぶ中、いよいよ県産コシヒカリの新米の予約も始まっています。
魚沼産コシヒカリを扱う県内のJAでは25日からオンラインショップで販売予約を開始。

その値段は5キロ5500円で去年よりも1000円上げました。

BSNの取材にJAの担当者は「仮渡し金の上昇が大きな要因」としています。
JA全農にいがたはJAに支払う仮渡し金を大幅に引き上げ、「魚沼コシヒカリ」を67%上げて3万2500円、「一般コシヒカリ」を76%上げて3万円としました。

新米の予約販売が始まる中、スーパーでのコシヒカリの価格はどうなるのでしょうか。
【新潟大学農学部 伊藤亮司 助教】「ずばり、答え合わせからいくと、精米5キロで4500円前後になっていくというのが3万円という相場感」

こう答えるのはコメの流通を研究する新潟大学農学部の伊藤亮司 助教です。伊藤助教は仮渡し金が3万円の場合、流通、小売り段階でのコストを加味しても、全国のスーパーで現在売られている銘柄米の平均価格およそ4300円よりやや高い程度になると試算します。

【新潟大学農学部 伊藤亮司 助教】「物流コストは絶対どこかではかかるので、そこにその流通担当者の最低限の利益もオンしていくと、それぐらいには自動的になっていくということですね」

その後、価格はどうなっていくのでしょうか。
【新潟大学農学部 伊藤亮司 助教】「当面、秋にスタートして走り出した価格は、しばらくはその価格帯で走っていくんじゃないかな。年度後半になってどうなっていくかは、まだ不透明感というか」

新米の価格はしばらくは高止まりになりそうです。