そして「都会と農村の“距離”が離れていっているのではないか」とも話します。
天明伸浩さん(55)
「僕が(川谷集落に)入ったごろぐらいまでは、地方から東京に出た団塊の世代の人たちがかなりいて、地方の暮らしとか、地方がどういう役割を担っているかっていうのは、なんかわざわざ言葉で説明するまでもなく、わかっていたような気がするんです」

「でも米作りだけではなくて、地方で暮らしてること自体がなんか迷惑だみたいな感じが出てきていて、だけど、どこでも誰でもが暮らしてていけるような地域をやっぱり作っていかないと。そのベースになるのは、やっぱり農業政策だと思うんですよね」

農村が無くなればコメもなくなってしまう…
こうした思いで天明さんは東京を歩きました。
「国産守ろう!」「お米を食べよう!」
沿道の人たちに訴えかけながら、3キロあまりを1時間ほどかけて歩き終えました。

天明伸浩さん(55)
「歩いている人たちにアピールできたので、楽しい時間でした」
天明さんは「米自体は輸入できるが、“田んぼ”は輸入できない。田んぼがあることで、自分が好きだと思える光景をずっと残していきたいなという思いは持っている」と話し、こう訴えます。
「農産物は農民が作ってるので、その農民が暮らす農村が疲弊すれば当然、農産物ができなくなるので、そのことを考えてもらえれば嬉しいなと思います」