「水道が使えなくなりました。車で水を運んできてくれて、そこに水をもらいに行くということになりました。飲み水がなくて、大変ですね。でも、それだけじゃないんですよ。トイレもお水使いますよね。トイレも水に流すこともできないなんてことも起きました」
中越地震を知らない子どもたちに、あの日、何が起こったのかを説明します。
中野さんは地震当時、長岡市消防本部で勤務していました。
NPO法人 ふるさと未来創造堂 中野雅嗣 常務理事】
「通信指令という119番を受け付けるところは、もう電話が鳴りっぱなしで。土砂が崩れて生き埋めになってしまった人がいた現場に駆け付けたり、ガス漏れが発生しているようなところに駆けつけたりして、けが人を救急車で搬送したり、数日間は不眠不休みたいな感じですよね」
中野さんは消防本部を退職後、2016年からNPO法人を設立し、子どもたちへ防災教育を進めています。
この日は、災害時に避難所で使う『組み立て式の段ボールベッド』を紹介。子どもたちは、体育館の床と段ボールベッド、それぞれで横になってみて、その違いを感じていました。

【児童は】
「段ボールの方が温かかった。段ボールベッドの方が寝やすい」
「段ボールベッドの組み立て方がわからない人たちに教えてあげたいと思いました」
【NPO法人 ふるさと未来創造堂 中野雅嗣 常務理事】
「段ボールベッドって、避難所の中で必須なんですよ。実際に触れたり、組み立てたことがあるって人は、大人でも少ないんですね。今の子たちが自分たちにあるものを触ってできるようになることが、極端なこと言うと、家に帰ったら親にとっても学びになるし」