そんな街に暗い影を落としたのが新型コロナウイルス禍でした。
【かわら屋・坂本悟さん】
「おばあさん1人でやってるお土産屋とかあった。観光客が来て話すのが毎日の楽しみだったわけ。それが来なくなっちゃって。1軒減り1軒減り…。それを見てるのも寂しかった」
住民の中には、観光客で街中が混雑することを快く思っていない人もいると話す坂本さん。ただ、製糸場を中心とした街の観光が続いていくためには市民の協力が必要だと感じています。
【かわら屋・坂本悟さん】
「一業種だけでは継続できないし、行政だけでも継続できない。もう今が完成形だと思っている人もいるから、そうじゃないんだよと、まだ五合目もいってない、(登録から)10年ちょっとしか経っていないんだから」
富岡製糸場は世界遺産の登録から10年で観光客の減少という壁に直面していて、街の観光をどう維持していくかが問われています。